JA八王子パッションフルーツ生産者組合|JA東京アグリパーク
パッションフルーツは南米のブラジルなど、亜熱帯地域を原産とする果樹です。国内では鹿児島や沖縄をはじめ、東京都の小笠原でも栽培されています。
果実は甘酸っぱく濃厚な香りが特徴で、種もそのまま食べられます。
“パッション”は「情熱」ではなく「キリストの受難」を意味し、花の形がイエス・キリストが十字架にかけられた姿に似ていることから名付けられました。日本ではトケイソウと呼ばれ、果実の和名は「クダモノトケイソウ」です。
平成20年頃、一人の生産者が小笠原での農業研修でパッションフルーツと出会い、若手後継者仲間8名(自称“八人の王子”=八王子)が、パッションフルーツを八王子の名産品にしようと立ち上がりました。
平成25年には部会(JA八王子パッションフルーツ生産組合)が設立され、現在13名の若手農業後継者が中心となって取り組んでいます。
八王子パッションフルーツ 生産地を見学!
八王子でのパッションフルーツ栽培に、当初から関わっている“八人の王子”の一人、浜中俊夫さんの生産地を見学させて頂きました。
JA八王子 園芸センターの近隣にある生産地「浜中園」では、ハウス栽培と露地栽培でパッションフルーツが育てられています。(2019年8月当時)
パッションフルーツとの出会い。この果物を地元・八王子の名産品に育てたい!
「そもそも八王子でのパッションフルーツ栽培は、生産者仲間の石川耕平さんが小笠原へ研修に行って目を付けたことがきっかけでした。当時、私たちの仲間にはシクラメンなどの花を栽培する農家や植木を手掛ける農家などいろいろいましたが、何か新しい生産品目に取り組めないだろうかと模索していたんです」
浜中さんは、自身の畑の一部(3列)にパッションフルーツの苗を植えて試験栽培を始めました。当初から味(おいしさ)の出来はよく、その後は形状や出荷量を安定させるために栽培方法の試行錯誤を続けたそうです。
まだこの素晴らしい味を知らない人たちへ いろいろな食べ方を知って頂きたい!
「甘くて酸っぱくて爽やかな香り、この果物の味をまだ知らない人にぜひ味わって頂きたいと思っています。現在は地元の商工会議所の協力で、市内の飲食店舗で『パッションフルーツ・ランチDAY』という食交流イベントを開催したり、スイーツショップなどに新メニューや加工品を開発して頂いたりしています。個人的には、ピザの上にパッションフルーツを種ごと載せて軽く焼くのがオススメです。ぜひ試してみてください」
八王子産パッションフルーツを この街から全国へ!
「現在はおかげさまでリピートのお客様が多く、7~9月の収穫期は生産待ちの状態です。今後はもっと生産力を上げて、都内をはじめ全国に向かって発信していきたい。このおいしさを気に入った方々が、八王子産のパッションフルーツを地元名産品として全国の知り合いに贈って頂けるようになったらと考えています」